Friday 13 December 2013

何がすごいの?シェイクスピア:芸大ALC版内幕

11月24日、12月1日の二回に亘り、二部構成でお送りした『何がすごいの?シェイクスピア』大成功で終了。どこでやったかというと・・・

左から、坂本岳大、三輪えり花、後藤浩明、森ほさち、岩田翼、Luther "No.1" 市村

東京芸術大学千住校では、足立区との地域連携で、文化講座というのを継続して行なっていまして、当然のことながら音楽講座が主体だったのですが、今回は私の「シェイクスピア遊び語り」のようなことを上演できないかとお話がありました。そこで・・・



・・・この8月にも上演した「何がすごいの?シェイクスピア:シェイクスピアを百倍楽しむ法」の芸大ALC版を作りました。8月と何がどう違うかと言うと・・・

物語CDの作曲等でもお世話になっている牟岐礼さん。芸大教授としては別のお名前で。

8月は劇団昴版だったので、翻訳は全て福田恆存訳でしたが、今回は三輪えり花訳に。
またLuther 市村と森ほさちという歌える人を入れたので、後藤浩明の生ピアノ付きでふんだんに歌を盛り込み、かつ音響効果は生演奏で、という「何がすごいの?シェイクスピア」として私が夢見ていた、歌と生演奏の入った理想型ができました。さらに・・・


助手の余田さんと伊志嶺さん 大変お世話になりました

今回は、2回に分けての二部構成で、という依頼でしたので、第一部はこれまでおこなってきた版の前半部分を。それだけだと時間が少ないので、台詞や場面を少し長くしました。第二部は・・・


翼にいじられるLuther


全く新しく書き加えた場面です。ジュリアス・シーザーとマクベスとじゃじゃ馬とヴェニスの名場面をがばっと上演。実はこの第二部が曲者で・・・


ほさちにいじられ続ける翼

というのは、第一部で上演した部分は、ギャグと笑いとずっこけでとにかく笑える仕立てになっているうえ、これまでのどの上演でも大絶賛だったものですから、心配はしていませんでした。が、第二部は、どれも悲劇だったり、ものすごくシリアスだったり、緊迫していたり・・・だから、第一部で大笑いして下さったお客様が、第二部では全く笑う箇所がないことに、どう反応を示すか、とても心配でした。が・・・


後藤さんは打ち解けると別人に変身


はい、笑いなんか必要ないんですね、シェイクスピアのシリアスな場面には。
台詞が充分に意味とイメージを伝える、それができていれば、舞台装置も要らないんですね。蓋を開けてみたら、お客様は皆しっかり集中してご覧くださって、終演後もたくさんの喜びの声を頂くことができました。これは私たちにとっても・・・




大きな自信に繋がりました。
言葉通りに脳内で映像を想像する、それがシェイクスピアを楽しむ秘訣です。
今回のお客様は、第一部でそれを学んで下さったせいか、第二部ではそれを使ってフルに楽しまれたようです。
今回の稽古でも、ひたすら、言葉をイメージの音にするということに力を注いできました。この稽古方法は・・・

牟岐先生もかなり面白いかたです。地球人じゃない感じ

今後、演劇学校や俳優訓練に活かしていけると思いますし、どこかできちんとこの稽古方法を発表しなくては、と考えています。とにかく・・・




今回は全員が「できる人」だったので、指導をするというよりも、演出をすることができました。
実は俳優のレベルが高いところで揃っている英国では「俳優を演出ができる」のですが、日本はまだまだ「俳優には、演出よりも指導をする」という状態なのです。
ですから、今回は非常にレベルの高いものをお見せできました。私自身、一緒にいて大変刺激を受けました。




嬉しいことにこの座組はとても仲が良くなって、打ち上げは終わりましょう、と言わない限り終わりませんでした。しかも、楽しい話と笑い声ばかり。
実は、演劇界って結構ドロドロしていて、打ち上げとなると人の悪口やネガティブな噂話なんかで盛り上がってしまうことが多く、私は苦手なのです。が・・・




今回は違いました。あ、もちろん、私の「シェイクスピア遊び語り」もいつも楽しく笑う打ち上げです!

観客で駆けつけて下さった綾子ちゃん。親友です。



とにかくびっくりキャラが集まった(汗)
第一部開始8分前。このあと、仮面をかぶり、マントを羽織り、返信するのです
おまけ。楽屋のほさち❤

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