音楽劇『マレーネ』赤坂レッドシアター
初日が明けました。
ご来場の皆様、ありがとうございました。
マレーネ・ディートリッヒを演じた
元宝塚スタア、旺なつき。
彼女のプレゼンスの見事さは、
天下一品!
台本を深く深く掘り下げて
舞台上での一挙手一投足、瞳も声も言葉も
その場で経験しながら表現する、という
俳優として完璧な演技力。
実は、これがなかなか難しいのです。
台詞を書いてあるから喋る、
動きに慣れたから動く、
自分ではその気になっているつもり、で表層的・・・
そういう罠に陥ることはよくあります。
でも、今回の座組は
旺なつきさんを始め、一人一人が、
表情や動きを念入りに研究、
惰性・慣性に陥らない、生きた人間たちが出来上がりました。
衣装、かつら、照明のスタッフたちのおかげで
理想通りの美しい仕上がりになり、
音響スタッフたちのおかげで
理想通りの心象風景の表現が実現化し、
舞台監督と黒子スタッフたちのおかげで
理想通りの舞台転換が可能になりました。
ありがとうございます。
三輪えり花は、演出・翻訳・美術を担当し、
もしかしたら一番、楽しみました。
美術は、これまで私が美術をしてきた作品は
シェイクスピアやバレエやオペラ、という
ある意味、非現実的な、前衛的な、象徴的な、
美術作品のように台本を扱えるものが多かったのです。
今回、
リアルな楽屋を表現しなくては始まらない、
という作品に初めて取り組みました。
赤坂レッドシアターという小空間に、楽屋とリハーサルスペース、本ステージ、という三つの空間が共存し、その中をマレーネが、時空を超えて旅する舞台。
24日まで観るチャンスがあります。
本物のプレゼンスを持つ俳優の魅力をたっぷり堪能できます。
No comments:
Post a Comment